わたくし、コスタブランカを運営されているシーグラスリゾートさんよりお話をいただきまして、コスタブランカの宿泊体験レポートをさせていただくことになったK山と申します。コスタブランカのサイトデザインをさせていただいておりまして、家族連れでの宿泊シーンの写真がほしいからと、一家でご招待いただきました。本来なら、1週間ゆったりとバカンスを楽しむのがコスタブランカ流なのですが、時間の都合もあり、今回1泊のみでの体験レポートとさせていただきました。それでは、拙いですが、我が家のコスタブランカ体験レポートをさせていただきたいと思います。
家族構成 & 宿泊プランニング
父:私、41歳。妻おなじく41歳。長男:中2(「いや、いい。」とのことで欠席)。次男:小6、三男:小3。の5人家族です(子ども3人サッカー少年)、南房総市内房エリア在住。普段のバカンスは、ほぼキャンプオンリーで、ラグジュアリーなやつは、長男(14歳)が生まれた少しあとに、記念で親と姉を招待して箱根の温泉旅館に行った以来。全然(豪華)旅行慣れしていない我々です。
写真も取らないといけないので、「フォトジェニックを意識」とかも考えましたが、なにかと準備が下手くそで、出発時間が遅くなるのが常。着るものはともかく、食べ物をどうしようかと悩みましたが、せっかく身軽に行けるオールインワンコテージですので、普段のキャンプでガチャガチャと持っていく自前のBBQグッズは持たず、完全手ぶら、食材・調味料等も道中調達でと決めました。
実は、ちょうど次男が学校で「普段の感謝を込め、自分で作ったサンドイッチを親にご馳走する」という宿題があり、写真を撮らないといけないというので、「じゃ、料理やる?」とうながしたところ、「OK。やる」とのことで、食事は子どもに「おまかせ」ということに。ちょうど宿泊のスケジュールが、母誕生日・父誕生日・結婚記念日が1週間おきにつづくという3週連続ジブリ的カレンダーの後方にありましたので、「楽をさせてくれる」ということになりました。
とはいえ、食材は買わないといけないので、「何作る?」と聞くと、K山家のキャンプデフォルトメニューの一つである、BBQチキンをつくるとのことで、道中の館山の「業務スーパー」へ。安さもさることながら、地元のスーパー「おどや」さんで手に入らない輸入食材も多く、ここ1箇所で3食分(夜、朝、昼)の食材を一括調達しました。
メニューは、買い物をしながら、
- 1日目夜:
- BBQチキン
- ペンネ・トマトソース
- サラダ・パン
- 2日目朝:
- パンケーキ
- 3日目昼:
- トルティーヤ・サンド(ピクニック用テイクアウト)
ということに決定。
現地・白浜到着
館山からさらに南へ、峠を一つ越えて白浜へ。館山から白浜へ南下するには、東から「グリーンライン」「館山白浜線」「国道410号」があり、コスタブランカへは「館山白浜線」が最短なのですが、何やら発展の兆しを見せる「南房総白浜リゾート」をチェックしてみようと、西側「国道410号」で南下して、海沿いの道をたどることに。月に行くことを決めたM沢さんが買ったという施設や、グランピング村的な施設、廃校を利用した滞在施設、有名な大御所ファッションデザイナーM・Hさんの孫娘のモデルさんM・Iの別荘建設地、その他、新たに作られた貸コテージなど、うわさに違わず「南房総白浜リゾート」が密かに新しいフェーズへ動いている感じがしました。
コテージの受付がある「シーアンドドッグ」に到着して挨拶をし、宿泊の説明を受け、コテージの鍵をあずかって、いよいよコテージへ。(ちなみに、白浜内での買い物は「シーアンドドッグ」の隣りにある「セブンイレブン」と「野島崎灯台」近くのスーパー「おどや」白浜店(9時まで)、その他、同じく灯台周辺の界隈にある、海鮮物店等があります)。
「シーアンドドッグ」から海岸沿いの道に下り、信号を右折すると、このサイトのイメージビデオにあるように、左手に海、右手に草丈高く伸びた草むらの道となり、「最果て」感あふれる、なんとも風情ある海辺のバケーションエリアを感じさせます。
[arve url=”https://youtu.be/hVfEMhF1Vyo” thumbnail=”1962″ hide_title=”yes” fullscreen=”enabled-exit” align=”center” arve_link=”false” maxwidth=”718″ loop=”no” muted=”no” /]前置きが非常に長くなりましたが、やっとコテージ到着。道路からコテージへのアプローチを進むと、石積みの門柱と重厚な鉄扉でできたゲートが出迎えます。車を停め、荷物を持って下りると、建物や庭のスケール感がすべて、1回り・2回り大きくできている事に気づき、いちいち「おおー!」となります。エントランスドアは、手を伸ばしてもドア上辺に届かないくらいです。
室内に入り、全てのドアを開けてみたい気持ちを抑え、荷物を下ろすため2階のリビングへ。海風荒い白浜の海の面前にあるためか重厚な雨戸シャッターで覆われる窓を、電動開閉ボタンでオープン。今どき電動シャッターも珍しくないのかもしれませんが、私の脳内には、子供の頃にTVで放送されていた外国の人形劇アニメ「サンダーバード」のテーマが流れ出し、一同その感動にはしゃぎました。クラシックな調度にハイテク(?)メカが登場する「サンダーバード」の世界観・スケール感が溢れだします。
片っ端から見てみる
180°オーシャンビューのリビング正面開口部のガラスドアを開けると(ドアレバーの開け方が日本的感覚と違う方式なので注意)、端から端まであるでっかいベランダがあります。眼下はプライベート感満載のビーチとべに花(キンセンカ?)の畑。海が大きいです。食材を冷蔵庫に詰めてから、片っ端から「建てもの探訪」します。
- 2Fトイレ、広い。住める。
- リビング照明、宇宙船。
- 1Fベッドルーム、貴族。
- お風呂、洗面所、クラシック & グッドデザイン
外へ出て、
- 芝生(冬枯れ中)ふさふさ。
- パーゴラテラス、秘密基地!
- 屋外カウンターキッチン、石原裕次郎!
拙い感想で申し訳ありません。サイトの「コテージの特徴」ページの説明通りです。
とりあえず、日暮れが近いので、お風呂にお湯を張り、ハンモックスタンドにハンモックを吊るし、バーベキューコンロを持ち出し、屋外キッチンにセット。
我が家のサルは、ハンモックに至極ご満悦。何回もぐるんぐるん回って落ちているのに笑っています(普通に乗れば落ちることはないです)。
そうこうしているうちに黄昏れ、日が落ちると、今夜は満月。近辺はほとんど街明かりがなく、本日は空気も澄んでいるので、月がとても明るく見えます。
入浴・夕食
男子3人ゴージャス風呂で、ひとっ風呂浴び(余裕で3人でバスタブにつかれました)、お腹も空いたところで、子どもたちのお手並み拝見。キャンプでは気まぐれにBBQの準備を手伝ったり、週末の自分の昼食を作ったりする程度ですが、どのくらい自分たちでできるのか。
3月でまだ寒いので、室内での食事としましたが、炭火焼きはやりたいとのことで、加熱は炭火で。メインディッシュのチキンは、業務用スーパーで仕入れた「アメリカンハーブソルト」で味付け。ニンニク、ハーブ各種、岩塩が入っているので簡単にこれ1発で。パスタソースは基本手作りの我が家ですが、ペンネのソースも瓶詰めトマトソースを使用。
火起こしから。焼くものは少ないので、コンロ半面に炭を置き着火。着火剤、うちわ、軍手、新品の焼網等、備品が準備良く揃っているので、普段のキャンプよりはるかに首尾よく火起こし完了。何度か予想外のフランベ状態になり、ウェルダンに焼き上がりました。ペンネを茹で、サラダを作り、備え付けの食器に盛り付け。口は思いっきり出しましたが、なんとか手は出さずに調理完了。サイダー、ほろよい、スコッチで乾杯(父氏は誕生日プレゼントに子どもたちからもらったアイリッシュウイスキー&ビールを家に忘れてしまい、買い直すのもあれなので、安いスコッチを)。料理は、ぎりぎり写真に写せる程度でしょうか? よく焼けてました。次男氏、三男氏(楽させてもらった感はそんなにしなかったけど)ごちそうさまでした。
食後のひととき
皿洗いもフランス製の食洗機に任せ、くつろぎのひとときを過ごしつつ、なんか普段と違うおしゃれなことでもしようかと思い持ってきていた、唯一の自慢の持ち物のビンテージギターを取り出し、息子氏に初めての手ほどきをと思ったところ、手入れの悪い錆びた弦が始めたそばから切れ、再び手持ち無沙汰に。オツを求めベランダへでると、月夜がとても明るく、夜の海が見えるほど。白浜の灯台や街の明かりも綺麗で「街の明かりがとてもきれいね シラハマ」といった風情でした(父氏はヨコスカに程近いヨコハマの外れの出身)。やることがない方が豊かな時間なのかもしれません。ポルトガル語の響きが合うのではと思い持参した(costa brancaは、ポルトガル語)、高校生の時に初めて買ったボサノバのCD「ゲッツ/ジルベルト」を、オートローディングのかっこいいハイファイオーディオにセットして楽しみました。あの頃はひたすら音楽を聞き続けていられたなと懐かしく、久しぶりの音楽鑑賞。
嫁氏は長風呂を楽しみ、最も愛してやまない睡眠を楽しむ(惰眠を貪る)ため早々にベッドへ。男子もそれぞれ、2度めの風呂に入り、おもいおもいにふかふかのベッドで就寝。月夜の窓景をみると、外国へ着たような、寝台列車に乗っているような、えもいわれぬ旅情が。こんなに近い距離でもしっかり旅行気分です。
起床 & 朝食
それぞれ、おもいおもいに起床、海に行ったり、朝風呂を浴びたりして目を覚まします。朝食も子どもたちの係ということで、パンケーキを焼いてくれます。業務スーパーで見つけた、セルビア産冷凍ラズベリーをソース&トッピングに(父氏のおしゃれアイディア)。砂糖を加えフライパンでピューレ状に。なかなかの3分間クッキングです。二男氏は、おしゃれにベランダで朝食をとります。おしゃれ合戦ですね。
食後は散歩/ピクニックをと思っているので、昼食はテイクアウトランチに(ラテン風にトルティーアロール)。昨晩の残りの冷凍チキンを今度はフライパンで。庭のローズマリーを1枝拝借し、一味香りを加えました(子どもも流石に料理に飽きたので、親氏がちゃちゃっと作りました)。南房総はローズマリー公園があるくらいで、ローズマリーが至るところで繁茂します。ものの本には、香りが強いので控えめにと使用法が書かれていますが、K山家のレシピには、にんにく:バンバン、ローズマリー:バンバン、オリーブオイル:バンバンと書かれています。トルティーヤランチセットができたところで。探検隊出発。
散歩・ピクニック
コテージから面前の海岸へとまっすぐ下ります。ここのビーチは、波打ち際は「磯」で、その上にゴツゴツ岩混じりの「砂浜」が続くハイブリッド仕様。夏は、海水浴には不適そうですが、その分人気(け)がなく静かなのは良いです。米国西海岸をカリフォルニアから南下していったらありそうな雰囲気の海岸線です。
歩いて程なくのところに石柱のある岩礁を発見したので、探検隊上陸を目指します。海面から頭を出すゴツゴツ岩を飛び石に、それぞれのルートから上陸を競います。ブルーに輝くラグーンがあったり、太陽が水面にキラキラ反射したりして美しいです。
しばらく歩くと、スポーツ広場みたいなところがあり、休憩。ランチを食べるために、今度は山のほうへ行けないかとGoogleマップで探索。特にコースは発見できませんでしたが、とりあえず内陸方面へ。父、完全なる山勘で「そこの峠を行った所にいい場所がありそう」と目指すも、休憩ポイントはなく、行き先にはごみ処理施設が。坂道から海がきれいに見えましたが、文句を言われながら引き返します。
コテージ前の海辺の道のひとつ上の道を行き、何もなければコテージに戻ればいいと、探検隊は進路を西へ。上の道は、道沿いに古い家並みが続くのどかな雰囲気、良さげなところから下の道につながるであろう路地に入り込みます。お世辞にも手の行き届いたきれいな小路とは言えませんが、竹や槇の垣根で囲まれ適度に目隠しされた細い路地は、ちょっとした迷路感があり、散策の風情を楽しめます。休憩できそうなところは特になさそうなので、コテージ帰還を目指し海辺の道へ。コテージ程近くの海岸に下り、海から山(丘)へ周囲をぐるりと一周したところで探検を終えます。
やっとランチ
やっとのことでランチにありつきます。せっかくバスケットに詰めて持っていったランチセットも、庭のカウンターバーでの食事となります。業務スーパーで仕入れた冷凍トルティーヤ(小麦)に、ローズマリーチキン、ウィンナーソーセージ、サラダ、ハーブソルト、余ったパスタ用トマトソース、マヨネーズを載せ、ロール。業務スーパー大活用レシピとなります。コストコ「ハイローラー」にもせまるなかなかの味です。
食後は、ハンモックでゆらゆら。嫁氏は、好物のカラムーチョに手を伸ばします。スペイン語風の「ムーチョだからいっか」という謎の理論でカラムーチョ特大パックをつまみます。
楽しい時間はすぐに過ぎてしまうので、片付けてチェックアウトの前に、またゆっくりひとっ風呂するかということで入浴。身を清めたところで、感謝の気持を込め、音楽をかけながら掃除片付けを。備え付けの洗濯機で洗濯もさせてもらいます。備え付けのCDにあったパット・メセニー(ジャズギタリスト)が、リビングをいい音で満たします。ちなみにうちから持っていって聞いていたのは、小沢健二「球体の奏でる音楽」、little creatures「giants are dying」、joe strummer & the mescaleros「global a go go」でした。
チェックアウト・家路へ
コテージを出て、受付の「シーアンドドッグ」へ。大満足の感想とお礼を伝え、後ろ髪を惹かれながら家路へ。無理やり駆け込んで、2泊にすべきだったねとか、白浜のレストランにも行きたかったとか、反省等話しながら、今度は親のセンチメンタルジャーニーにかこつけて、スポンサーになってもらい3世代で来るのが得策だなと作戦を考えつつ、いつかリアル客として帰ってくることを決意。
そんなこんなで、1泊2日のコスタブランカ滞在を終え帰宅いたしました。
うちからそんなに遠くもない白浜、はたしてどれだけ旅情がわくのかとも思いましたが、物理的距離以上に、旅情をONにする景色と空気があるのだなと感じました。国内をどれだけ走っても下道に下りるとバイパスの風景ですしね。南房総白浜には「最果て」の場所ならではの残された「空白感」があって、これからも開発でなくならないといいなと思いました。そして家族の形も、それぞれに歳を重ね、移り変わってしまうけれど、また、ひとついい思い出を刻むことができました。コスタブランカのスタッフの皆さん。今回は良い機会をありがとうございました。
スライドショームービーを作りました。ぜひご覧ください。
[arve url=”https://youtu.be/qs5TqHC3FCo” maxwidth=”712″ loop=”no” muted=”no” /]